【Mr.リビンマッチが解説する】不動産テック協会がわかる!未来に向けて業務改善

「Mr.リビンマッチ(旧スマイスター)が解説するリビンマッチ(旧スマイスター)・不動産テック」今回は、

不動産テック協会が2017年に発足し、注目を浴びています。日本では、アメリカだけではなく、東南アジアの国々に比べても、不動産テックが遅れているという事実があります。不動産テック協会が、どのようなことを目的にどのような活動をこれからしていくのかを紹介します。

不動産テック協会について

まだ不動産テックという言葉が行き渡っているわけではありませんが、徐々に知名度が増加しています。消費者の利益にもなるとされる不動産テックと不動産テック協会について説明します。

不動産テックとは

不動産テックという言葉は、不動産テック協会の発足のニュースでかなり有名になりました。不動産テックというのは、「不動産」と「テクノロジー」をつなぎ合わせて作られた言葉です。

不動産テックで提供できるサービスは、インターネットによって顧客マッチングサービス、AI・人工知能を利用して物件の価格を可視化すること、IoTによるスマートロック、VRを利用した内覧システムなどです。

例えば、新しいマンションを購入しようとするときに、VRなどを利用して内部を見られます。最終的には実際に見ないと購入しないというのが一般的ですが、わざわざ見に行かずに欲しいデザインのマンションをピックアップできるというメリットがあります。

また、スマートロックを利用すれば、わざわざ内覧をしに行く場合に同行したり、鍵を渡したりする必要がないため、いつでも都合の良いときに内覧をしに行けて、内覧したいときに解錠できます。

このように、人手不足をテクノロジーによって補っていけるメリットがあります

不動産テック協会とは

これまで見てきたように、不動産テックとは不動産業の仕事にテクノロジーを取り入れて、不動産業の発展を図ります。また、利用者もテクノロジーによって、より簡易的なサービスを受け入れられるようにしていくことです。

そのような不動産テックを利用した業界が集まってできたのが不動産テック協会、正式名一般社団法人不動産テック協会Real Estate Tech Association for Japan(略称RET)です。

不動産テック協会の主な事業は次の通りです。

  • 不動産テック業務に関する調査をし、情報を発信する
  • 不動産テック業務を標準化し、ルールを設ける
  • 不動産テック業務に従事する人材の育成と指導
  • 国内外の不動産テック関連事業団体との情報交換や連携を促すために活動をし、イベントを開催する。
  • 国や地方自治体における公共団体に協力を求めること

情報化・IoT部会、流通部会、業界マップ部会、海外連携部会という4つの部会に分かれて活動しています。

不動産テック協会入会について

会員には、正会員、法人会員、士業等会員、特別会員の4種類があります。議決権は正会員のみで、士業等会員は研究者をメインにする個人、特別会員は個別に理事会により選定された人。入会金は一律10万円、年会費は正会員18万円、法人会員36万円、士業等会員は12万円。入会申し込みは、公式サイトから入会フォームに必要事項を記入します。入会審査があり、入会が許可されると、入会金・年会費を支払って会員になります。

不動産テック協会部会活動について

不動産テック協会が各部門、どのような活動をしているのかを紹介します。

情報化・IoT部会

クローリングに関係した状況調査やルールはとても重要です。クローリングとは、ネット上の情報を集めることです。クローリングをするクローラーで有名なものは、グーグルのグーグルボットです。1度はグーグルボットの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。クローラーにキャッチできないように、秘密裏にしているデータもあります。

IoTに関しては、すでに説明したように、スマートフォンなどを利用して解錠できるシステムです。人材を少なく設定できますが、セキュリティーに関連した問題があるので、研究していかなくては行けません。

流通部会

2001年に電子署名及び認証業務に関する法律が制定され、電子契約が可能になりました。印紙を貼る必要がないため、印紙代を節約できるほか、契約のスピード化が図れます。

特に建設現場では電子契約が可能になると、スピーディーになることがメリットです。建設業法第19条で、全ての建築の行程における契約は書面に記載することが義務付けられています。これは、下請負人も含まれるため、用意しお互いに合意に達するまで時間がかかっていました。そのため、この部分を電子化するだけで、かなり時間の節約になります。

ただし、実際の問題として、全ての事業所で電子署名を取り入れる下地があるかどうか疑問です。不動産テック協会では、電子契約がスムーズにいくために状況調査とセミナーを開催し、普及するように努めます。

業界マップ部会

2017年6月に「不動産テックカオスマップ」が作成されました。 2018年3月に更新され、その時点では、掲載サービスが90から171に、カテゴリーも10から12に増加しています。

例えば業務支援というカテゴリーが、仲介業務支援と管理業務支援に分かれました。特に「VR・AR」と「Io T」分野が250%増加しています。各サービスもこの不動産テックカオスマップに掲載されることで、使命感を持ち始めました。

海外連携部会

不動産テックは、日本は海外に比べると遅れています。アメリカではMLSと呼ばれ物件情報データを利用して、各社が物件の価値をシミュレーションできます。また、Zillowやredfinなど不動産検索サイトがデータを集め、消費者は簡単に情報が得られます。その情報をもとに購入シミュレーションが自宅でできるのです。

アメリカだけではなく、イギリス、中国、インド、東南アジアの国々も日本よりはるかに不動産テックが進んでいます。これから、各国の不動産テック協会と情報を交換しながら、さらに不動産業界でのテクノロジーの躍進を図りたいというのが、日本の不動産協会の目的です。

なぜ、日本では不動産テックが遅れているのか?不動産テック協会の展望

不動産テックが推進されることのメリットは、不動産取引におけるプロセスや情報に透明性が出てくることです。多くの情報をテクノロジーによって一般公開することで、不動産取引に関する情報」特に不動産取引価格情報が公開されます。

国土交通省も2006年より「不動産市場の信頼・透明性を高め、不動産取引の円滑化。活性化を図ること」を目的として情報公開を推奨しています。しかし、現実問題として、非公開にしている不動産業者がほとんどです。透明性を高くすることで、不動産売買のトラブルを回避し、購買意欲を活性化させることが必須です。

公開することを前提に不動産テックは稼働していきますから、公開したくない不動産業者は不動産テックに興味を示しません。また、不動産テックが発展していくと、不動産情報ネットワークが整備されて一般の消費者も不動産情報をチェックできるようになります。不動産業界は、あまり情報を公開したくないという気持ちがあるため、日本では不動産テックが遅れているのです。

不動産テック協会の活動が注目される!

不動産テック協会の活動は始まったばかりです。これからカテゴリーも増加していくことでしょう。シェアリングやクラウドファンディングなどもこれから伸びていくことが考えられます。

日本国内における不動産テックも、不動産テック協会の発足とそのニュースによって、1年間で前年に比べると増加して盛り上がりがあります。不動産は商品として特殊で、また大手の秘密主義もあることから、なかなか不動産テックが発展できなかったという歴史があります。

しかし、これからは消費者の希望もあること、 国土交通省の不動産の不透明性 を除去する方向性などから、デジタル化が進んでいくことが予想されます。そのため、不動産テック協会の活動が注目されます。

これから、人口はさらに減少して人手不足も進む中で、不動産テックは確実に進んでいくと予想されます。