不動産テックの海外事例からみるテクノロジーの可能性

こんにちは、リビンマッチ公認!リビンマッチの歩き方~不動産テックとは~です。
リビンマッチはリビン・テクノロジーズ株式会社が運営する日本最大級の不動産業界全体を網羅する比較ポータルサイトです。

「リビンマッチ・不動産テック」今回は、海外の不動産テックの事例を紹介していきます。先進国で取り扱われている不動産テックの技術をみていくことで、国内の不動産業者は参考にすることができるでしょう。

日本と海外の不動産テックを比較した際の今後の展望

不動産業界でテクノロジーが急速に発展しているのです。このような動きは「不動産テック」と呼ばれています。不動産テックの活用方法は、業務効率化やシェアリングなどさまざまです。分野別にどのようなサービスがあるのか表示したものを「不動産テック カオスマップ」を呼びます。

カオスマップは、日本版と海外版があります。ここでは、日本版と海外版のカオスマップの違いを比較していくので、チェックしてみましょう。

日本の不動産テックのカオスマップについて

日本版のカオスマップを発表しているのは、不動産テック協会準備委員会。不動産テック分野に精通した人々が会議を重ねて、日本国内の不動産テックの市場構造や独自性を分析して作成・発表をしています。大きく分けて12分野のサービスがあり、計173社の開発商品が掲載されているのです。

日本の不動産テックのサービス分野
VR・AR / IoT / シェアリング / リフォーム・リノベーション / 不動産情報 / ローン・保証 / マッチング / クラウドファンディング / 仲介業務支援 / 物件情報・メディア / 価格可視化・査定 / 管理業務支援

海外の不動産テックのカオスマップについて

海外版のカオスマップを発表しているのは、Venture Scanner。同社は、米国を拠点とするリサーチファーム。海外版のカオスマップも、大きく分けて12分野になります。

サービス分野に関しては、日本版と同じです。また、掲載社数は世界全体をカバーしており、計1,613社となっています。他国を含めて、どのようなサービスがあるのかを確認したい際は、海外の不動産テックのカオスマップを見るとよいでしょう。

日本と海外を比較した際の不動産テックの違い

海外の不動産テックには、建築関係のプロジェクト管理ツールが普及しています。海外大手企業が開発したファイル管理ツールSlerは有名です。さらに、人事ASPなどに連携しているツールも多く登場しています。

また、インドアマッピングのように屋内環境をデジタルで可視化する技術も発展していきているのです。これまでの地図と異なり、3Dで建物の情報を閲覧することができるので、建物の構内図などを克明に表示することができる画期的なツールも登場しています。

海外ではIoTの採用率が加速をしている

日本と海外のカオスマップを比較した際に、圧倒的に差が開いている領域が「IoT分野」です。海外では室内で利用できるIoTデバイスを統合的につなぐ技術を販売したり、AIでビル全体を最適化する技術が登場していたり、発展の広がりを見せています。日本でもIoTの伸びしろは、まだあるといえるでしょう。

海外の不動産テック技術が日本に浸透し始めている

日本のカオスマップには、海外のビックプレイヤーが開発したテクノロジーも掲載されています。AirBnbやWeworkなどのサービスは日本国内で浸透してきているのです。海外の不動産テック技術が日本に大きな影響を与えているのでしょう。

海外の不動産テックの事例について

カオスマップを見ることで、海外が日本よりも不動産テックが盛んであることが理解いただけましたね。ここでは、海外の不動産テックの事例を紹介していきます。

営業時間外のレストランを仕事場として提供する「Spacious」

昼間使われていないレストランスペースを、コワーキングスペースとして開放するサービス「Spacious」。どのレストランもWi-Fiが完備されていて、各テーブルにはコンセントが設置。コーヒーと紅茶も飲み放題。1時間あたりの利用料は660円。また、フルタイムの滞在は3,000円で提供しています。Spaciousは、大きな注目を集めていて、投資ラウンドで約9億円9,000万円の資金調達に成功している注目のサービスなのです。

3Dプリンターの住宅ユニット「Homed」

ニューヨークに拠点を構えるFramlabという会社はプリンターのテクノロジーとアイデアで、「Homed」という斬新な住宅を発表しています。

Homedには、窓のない壁面に沿って、3Dプリンターで作った6角形の住宅ユニットを取りつけることで、人の住める空間をつくりあげているのです。3Dプリンターで印刷されたモジュールによって、間取りを柔軟に配置。海外では、3Dプリンターを採用した住宅も出てきています。

建築費用のコストを抑えるために工程削減に挑戦する「katerra」

日本のハウスメーカーの動きは、下記の通りになっています。

  • ハウスメーカーが設計図を作成
  • デザイン会社が内装のデザインを制作
  • 商社が建材の輸入
  • 運搬会社が建材を運搬
  • 工務店が施工

ハウスメーカーが家を建てるまでには、多くの企業が関与しているのです。連絡漏れなどがあると工程が遅れてしまいます。これらの連絡や工程管理を1つに集約することができるプラットフォームが、海外では誕生しています。

海外で展開されている不動産テックの最新動向

日本版のカオスマップと海外のカオスマップを比較して、海外の不動産テックが日本国内より発展していることを、ご理解していただけましたよね。ここでは、海外で不動産テックがとくに発展しているアメリカと中国の最新動向をお伝えします。

不動産テックを先駆けるアメリカの動向

アメリカは不動産テックを先駆けている国として有名だけれど、そのような要因になった一つのサービスが、住宅の売買や賃貸等をオンライン上でマッチングさせるプラットフォームです。その代表であるZillowでは、住宅の推定価格をウェブサイトで確認することができます。住宅周辺の犯罪発生率・教育機関の格付評価、施設充実度、騒音レベルなどが集約されています。これまで、不動産業者に聞かなければいけない情報が、消費者でも詳しくわかるようになったのです。このような理由から、不動産業界と消費者の間で情報量の差がなくなる日が訪れるのは近いともいわれているのです。

不動産テックの導入が加速している中国の動向

中国では、オフィスビルにおける取り組みが盛んに行われています。

不動産会社や建築会社では、受付ロボット・運搬ロボットが稼働しています。また、顏認証による入隊管理や、センサーやカメラによる位置情報把握などの管理が行われているなど、スマートビルが現実のものとなっているです。

さらに、不動産管理会社の多くが入居者にアプリを支給して、なにかあった際にアプリ経由で問い合わせができるような体制を取っています。

海外事例から見る不動産テックの無限の可能性

今回は海外の不動産テックの事例を紹介しました。3Dプリンターを利用した新たな住宅の登場や、さまざまなものをネットでマッチングさせることによって、新たなサービス提供できる可能性を感じていただけたのではないでしょうか?

このような不動産テックが広がることで、不動産業者と消費者の不動産情報量の壁はなくなるといわれています。また、不動産テックを活用する不動産業者と活用しない業者で差が出るともいわれているのです。

不動産業者の方は、不動産テックに注目をしておいて損はないでしょう。

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